• 新規事業の旅 #043 思考と行動(ガウシーの事例)
    2025/06/11

    三菱商事グループの子会社であるガウシーが提供する、自家倉庫のシェアリングサービスについて論じています。このサービスは、倉庫を借りたい利用者と貸したい企業をデジタル技術でマッチングし、これまで自家倉庫にはできなかった短期利用などを可能にしました。サービスの背景には、国内倉庫面積の多くを占める自家倉庫に余剰があるにもかかわらず、法規制により有効活用されてこなかった現状があります。ガウシーは国との3年間の交渉を経てこの規制を緩和し、新たな事業を創出しました。これは、新規事業においてアイデアだけでなく、行動し、必要な場合は既存の枠組みに働きかけることの重要性を示しています。

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  • 新規事業の旅 #042 グループ企業の試練
    2025/06/10

    かつて親会社からほぼ全ての収益を得ていた子会社が、親会社の事業衰退に伴い自力での営業や新規事業開発を迫られる状況について述べています。 長年、親会社からの予算執行と利益確保のみを求められ、営業力や効率追求の文化が育まれなかった子会社は、この変化に適応できず苦境に立たされています。 記事は、データの一元化や管理会計の導入といった基本的な経営手法を地道に実行することこそが、この状況から脱却し成長の可能性を見出す唯一の方法であると示唆しています。

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  • 新規事業の旅 #041 3つの財布
    2025/06/09

    新規事業を推進する際の予算配分と考え方に関する議論を展開しています。具体的には、社長の裁量による予算、事業部による予算、そしてベンチャーキャピタル(VC)を活用した予算という「3つの財布」の概念を提案しています。自社のみでの新規事業立ち上げ(ゼロイチ)の難しさに触れつつ、M&Aや業務提携、特にコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の設立が有効な手段であると論じています。CVCを通じて外部のベンチャーと連携することで、より効率的かつ効果的に新規事業を生み出せる可能性が示唆されています。

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  • 番外編 #009 グランドセイコーの挑戦
    2025/06/08

    グランドセイコーの高級時計市場への参入戦略について述べています。グランドセイコーは、オメガから人材を引き抜き、職人技と日本らしさを強調し、特に若年層をターゲットとしています。これは、歴史と技術を持つスイスの高級時計ブランドが圧倒的な地位を占める市場に挑む試みです。円安の影響もあり、5,000ドルから1万ドルの価格帯で存在感を増していますが、コロナ禍や人手不足による部品価格の高騰といった課題も抱えています。かつてはセイコーの延長線と見なされていたグランドセイコーは、米国での販売戦略を見直し、独自の販売網を構築し、独自の技術であるスプリングドライブを強みにしています。しかし、希少性をさらに高める必要性も指摘されています。

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  • 新規事業の旅 #040 サービス業の苦悩
    2025/06/08

    新型コロナウイルスのパンデミック後に日本のサービス産業、特に人流に依存する分野が直面している課題について論じています。パンデミック中に多くの人員が削減され、その結果、鉄道、空港、宿泊施設といった現場で人員不足が深刻化しています。さらに、これらの業界におけるデジタル化の不完全さが、行列や混乱を招き、効率的なサービス提供の妨げとなっています。筆者は、根本的な仕組みの再構築、すなわち真のトランスフォーメーションが不可欠であり、今後、人が介在しなくてもより良い顧客体験を提供できるシステムの構築が進むだろうと予測しています。これは、外国人労働者への期待も難しい現状を踏まえ、電子化の更なる推進が唯一の解決策であるという認識に基づいています。

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  • 新規事業の旅 #039 事業リターンを重視する
    2025/06/07

    シリコンバレー銀行の破綻を事例に、金融リターンではなく事業リターンが重要であるという経営のあり方について論じています。シリコンバレー銀行が本来の貸付事業ではなく債券投資で収益を上げようとした結果破綻したことから、資金が潤沢でも本来の事業目的を見失う危険性が示唆されています。また、多くの大企業が新規事業に投資枠を設けていながら、資本政策が事業成長よりも金融的な側面に偏っている現状に警鐘を鳴らしています。事業会社にとって重要なのは、社会に貢献する事業を通じて収益を得ることであり、その事業の目的や存在意義を確認しながら資本政策を進めるべきだと筆者は主張しています。

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  • 新規事業の旅 #038 システム化した社会
    2025/06/06

    システム化が進む現代社会の変容について論じています。かつての工業化社会では個人が機械の歯車のように重要視されていたが、現代のシステム化された社会では、規格化された部品のように交換可能になり、個人の存在意義が見えにくくなっていると指摘されています。また、かつては地域社会での人との繋がりが強かったが、IT技術の発展と画一化された都市景観により、人間関係が希薄になっている現状が述べられています。このシステム化は便利さをもたらす一方で、個人のアイデンティティの喪失という問題を生む可能性が示唆されています。

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  • 新規事業の旅 #037 会社を居場所に置き換える
    2025/06/05

    現代の若者が居場所をオンライン空間に見出す傾向について考察し、それによる人間関係構築能力の低下を指摘しています。また、企業が若者にとって居場所となる重要性を説き、人間的な繋がりを重視した採用や育成方法を提案しています。

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