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市場の風を読む

市場の風を読む

著者: Morgan Stanley
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このコンテンツについて

モルガン・スタンレーが配信する金融ポッドキャスト「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)では、マーケットに影響を与える様々な事象について当社のソートリーダーによる考察をお届けします。

© Morgan Stanley & Co. LLC
個人ファイナンス 経済学
エピソード
  • 株式市場はどのようにして関税の嵐を切り抜けているのか
    2025/07/14
    関税を巡る不透明感が続く中、株価は安定的に推移しています。最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、政策の先送り、底堅い企業収益およびフォワードガイダンスが株式市場に与えている影響についてお話します。このエピソードを英語で聴く。トランスクリプト 「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。今回は、最高投資責任者兼米国チーフ株式ストラテジストのマイク・ウィルソンが、株式市場が引き続き極めて底堅く推移している理由についてお話します。このエピソードは7月14日 にニューヨークにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。新たな関税が発表されたにもかかわらず、なぜ株式市場は底堅く推移しているのでしょうか?まず第1に、USMCA準拠のメキシコからの輸入品のように、課税の先送りや除外がまだ実施されていることから、S&P 500構成業種が輸入価格から受ける影響が小さいためです。第2に、今般発表されたいくつかの貿易相手国に対するより高い関税率は、今後交渉が進展するため、最終的な税率にはならないと一般に考えられています。筆者は引き続き、こうした関税は最終的に輸入品に対する10%の消費税のような形に落ち着き、財務省に大きな税収をもたらすと見ています。そして第3に、多くの企業は関税が課される前に在庫を備蓄しており、商品の価格上昇がまだ売上原価に反映されていません。さらに、関税に対する市場の懸念は4月のはじめにピークに達し、市場は測定可能なデータに期待し、注目しました。このため、EPS予想のリビジョン・インデックスの劇的なV字回復が、ファンダメンタルズの追い風として、4月以降、貿易とマクロ経済の不透明感が続くなかでの株価上昇を正当化しています。これは株価予測で弊社が最もよく利用する指標の1つで、4月半ばにマイナス25%で底をつけました。現在はプラス3%となっています。S&P 500との比較で、リビジョン・インデックスが最も大幅なプラスになっている業種は、金融、鉱工業およびソフトウェアです。こうした動向を理由に弊社はこの3つの業種を引き続き推奨しています。もう1つ、株価の下支えに寄与しているより最近の展開は、「One Big Beautiful Bill」法案が可決されたことです。この法案は、景気テコ入れとしての財政支出を増額するものでも、法定税率を引き下げるものでもありませんが、研究開発費と資本財の両方に多額の支出を行なっている企業の現金収益に対する税率を引き下げる内容になっています。 弊社グローバル税制担当チームは、現金収益に対する税率が現在の20%から、2022年に失効した「減税および雇用法」の恩恵を受ける前の13%前後に向けて低下する可能性があると考えています。この恩恵が、米国企業の低調な設備投資サイクルの活性化につながることも見込まれます。そうなれば、GDPの成長と、このカテゴリーへの支出に該当する設備を提供する企業の増収の両方を促進する可能性があります。一方、外国稼得無形資産所得は、国外の市場で所得を得ている米国企業に恩恵を与える優遇税制です。企業が知的財産を米国より税率が低い国に移転せずに米国内に維持することを奨励するように設計されています。この控除は2026年に縮小される予定でした。そうなれば、実効税率はおよそ 約3%上昇します。「One Big Beautiful Bill」法案によってそのリスクはなくなりました。最後に、海外事業を展開するオンライン企業に対するデジタルサービス税が、引き下げられる可能性があります。先月下旬、カナダが、米国との互恵的な包括的貿易協定を見込んで、米国企業に対するデジタルサービス税を廃止する方針を発表しました。これは、オンライン企業にとって予想外の恩恵で、欧州をはじめとする他の諸国が米国との貿易交渉でカナダに追随する可能性があるとの見方もあります。結論としては、関税を巡る不確実性が大きい状況に変わりはありませんが、向こう1...
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    6 分
  • 米国の消費者は関税の懸念を克服したのか
    2025/07/07
    米国の消費者は単に出費を控えているのではなく、お金の使い方と貯め方を変えている――弊社の米国テーマ別リサーチ・株式ストラテジストのミシェル・ウィーバーがデータを掘り下げてお話しします。このエピソードを英語で聴く。トランスクリプト 「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。米国テーマ別リサーチ・株式ストラテジストのミシェル・ウィーバー, 本日は弊社米国テーマ別リサーチ・株式ストラテジストのミシェル・ウィーバーが、米国民によるお金の使い方と貯め方、そして将来の見方に生じている変化についてお話しします。 このエピソードは7月7日 にロンドンにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。インフレの緩和、変化している政治、さらには関税をめぐる絶え間ないノイズなど、種々雑多な情報を市場が消化するにつれ、米国の消費者はものの見方を微調整しています。主要な経済指標の表面をめくれば、米国民がマクロ経済の困難に単に反応するだけでなく適応しようとしており、そこで複雑なストーリーが展開されていることが見えてきます。まず、大まかなところから見ていきましょう。弊社が行った最新の消費者調査のデータによれば、関税をめぐる不確実性が残っているなかでも、それも特に相互関税停止措置の期限が迫っているこのタイミングにおいても、消費者心理は安定してきています。調査回答者のほとんどは最大の懸念材料にインフレを挙げていますが、幸いなことにその割合は縮小傾向にあります。インフレが主たる懸念材料だという回答は当月も全体の半分以上を占めましたが、前月比でも前年同月比でも若干減少しています。消費者が継続的な物価上昇の衝撃に備えるのではなく、インフレ期待を調整している可能性を示唆しているという意味で、微妙ではあるもののこの現象は重要です。ただこれと同時に、政治を懸念する声も強まっています。今では消費者の40%以上が、米国の政治環境を主要な不安材料のひとつに挙げており、その割合が前月より若干大きくなりました。また意外なことではありませんが、地政学的な紛争への懸念も前月より大幅に強くなりました。次に、このデータを所得階層別に分けてみます。すると、興味深いトレンドが浮かび上がってきます。インフレはすべての階層で最大の懸念材料になっていますが、15万ドル超の階層だけは例外で、政治が最も懸念されています。また、所得の低い世帯が家賃の支払いや債務返済を気にしている一方で、所得の高い世帯はそれよりも自分たちの投資のほうを気にしています。関税に対する関心も高いのですが、こちらは安定しています。消費者のおよそ 約40%は非常に強い不安を、25%はある程度の不安をそれぞれ感じています。しかしこのデータを少し掘り下げると、実は政治的分断がここに現れていることが分かります。リベラル派の63%が関税を非常に懸念していると答える一方で、保守派ではその値がわずか23%にとどまっているのです。しかし、こうした数々の懸念にもかかわらず、全体的に見れば支出を切り詰めようとしている人は少なめです。関税を理由に支出を減らすという回答者は全体のおよそ3分の1にとどまっており、今年の前半に比べればかなり少なくなっています。また、およそ4分の1は支出を増やす計画だとしており、ざっと3分の1は支出の計画を変更するつもりは全くないと答えていました。この底堅さは、本日冒頭でお話しした注目すべき消費者行動のトレンドを示しています。消費者は単に反応しているのではありません。適応しているのです。弊社の調査によれば、米国経済全体で見た消費者信頼感は、前月より若干低下したとはいえ安定しています。しかし消費者から世帯に目を移すと、見通しは明るくなります。家計の改善を見込む世帯がかなり多い一方で、悪化を見込む世帯は少なく、差し引きプラスとなるのです。貯蓄もある程度の底堅さを示...
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    8 分
  • 米国の債務物語
    2025/07/03
    (米国)独立記念日の特別なエピソードとして、コーポレート・クレジット・リサーチ責任者のアンドリュー・シーツが、祝日だけに限らずいつでも議論でよく取り上げられる国家債務について考察します。このエピソードを英語で聴く。トランスクリプト 「市場の風を読む」(Thoughts on the Market)へようこそ。このポッドキャストでは、最近の金融市場動向に関するモルガン・スタンレーの考察をお届けします。コーポレート・クレジット・リサーチ責任者のアンドリュー・シーツ, 本日はコーポレート・クレジット・リサーチ責任者のアンドリュー・シーツが、米国債務の歴史のほか、企業債務と連邦政府債務の軌道の違いについてお話しします。このエピソードは7月3日 にロンドンにて収録されたものです。英語でお聞きになりたい方は、概要欄に記載しているURLをクリックしてください。米国が英国からの独立を宣言したことを記念して定められた7月4日の独立記念日は今も私の大好きな祝日の一つです。友人や家族と集まり、米国の現状や可能性を祝う日です。もちろん、これは債務について話をするうまい口実でもあります。独立を宣言するのは文書で済むことですが、当時世界最大の帝国と戦い、勝利を収めるのは詩的な言葉だけではなしえないことでしょう。植民地の勝利を可能にした借り入れは、1780年代には持続不可能な債務の山としてこれらの植民地を破滅寸前に追い込みました。各植民地にうまく働きかけてこれらの債務を連邦政府の下に一つにまとめたのは、若き財務長官アレクサンダー・ハミルトンでした。国を一つにまとめ、より低い借り入れコストを確保したのです。いわば、紛れもない債券のウィン・ウィンです。250年近くが経過したいま、こうした先見の明による恩恵はなおも強力に息づいており、米国は世界最大の経済規模を誇り、最大かつ最も流動性の高い株式・債券市場を有しています。しかし最近、この債券市場が大きすぎるかどうかがいっそう注目されています。米国は現在、GDPのおよそ 約7%に相当する財政赤字を抱えており、上下両院の現在の予算案では、すでに膨大な額に膨れ上がった債務が今後10年間でさらに4超ドル増える可能性があります。さらに先の予測を見ると、状況は一段と厳しくなりそうです。米国政府の債務返済能力については心配していません。はっきり言うと、当面、経済成長が鈍化し、FRBが2026年に予想を上回る回数の利下げを行うのに伴い、米国債利回りは低下すると弊社は予想しています。しかし、こうした借り入れやそれに伴う不確実性によって、長期債のリスクプレミアムが上昇し、イールドカーブはスティープ化するでしょう。従って、米国の独立記念日を祝い、借り入れについて議論する中で、プレゼントの包みをいま開けようとしているのは実際には企業であるということに注目すべきです。政府とは対照的に、企業のバランスシートは非常に良い状態で、企業の債務トレンドは政府の債務トレンドと乖離しています。この背景には多くの要因があります。企業は高い収益性を維持しているほか、コロナ禍が去った後、魅力的な金利で債務の借り換えを進めています。そして足元の不確実性により、経営陣は保守的な姿勢を強めています。7月4日に敬意を表して、私はこれまで米国に焦点を当ててきましたが、欧州でも同じ傾向があります。欧州では、前年比ベースで、より保守的なバランスシートの傾向や、政府に比べて債券発行額が少ない傾向が見られます。企業の借り入れが相対的に少なく、政府の借り入れが相対的に多い中で、企業と政府が支払う金利の差、つまりしばしば話題に上るいわゆるスプレッドが、然るべき水準よりも低く、圧縮された状態が続く可能性があると思います。これが必ずしもシングルB以下などの低格付けの借り手に当てはまるとは考えていません。こうした借り手の場合、より良いバランスシートの傾向がそれほどはっきりしないからです。しかし全体的には、企業と政府のバランスシートの乖離傾向は、社債の投資家にとって週末に祝うべきさらなる材料となるでしょう。...
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    6 分

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