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サマリー
あらすじ・解説
2025年3月13日(木)
琉球新報の記事から紹介します。
担当は上地和夫さんです。
アメリカ領・北マリアナ諸島テニアン島テニアン市の
エドウィン・アルダン市長が10日、県立博物館・美術館を訪れ、
戦前、日本の南洋興発が島内に敷設した鉄道レールの一部を寄贈しました。
市長はテニアンが日本統治下に置かれ、
戦争で多くの住民が犠牲となった歴史を振り返りながら
「あの惨禍を二度と繰り返さない責任がある。レールはサトウキビ産業の
象徴であり、贈呈を通じて私たち共通の遺産をたたえ、先人たちの努力に
敬意を表したい」と語りました。
テニアンは戦前、多くの県民が移民として渡り、
南洋興発が所有するキビ畑の小作人などとして働きました。
鉄道はキビ畑と製糖工場を結ぶために1928年に建設が始まり、
30年に完成しましたが44年7月にアメリカ軍が上陸し破壊されました。
アルダン市長らによりますと、
レールは今も島内の至る所に残っているということです。
贈呈式で県立博物館・美術館の里井洋一館長は
「テニアンと沖縄はともに戦争で深い悲しみを体験している。
レールは県人の活動を示すものであり、
鉄道がどのように使われたかなどの研究を進め、
公開方法を検討したい」と語りました。