• 英語のリズムの秘密:'have' と 'of' が同じ発音になる理由とは

  • 2024/05/21
  • 再生時間: 13 分
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英語のリズムの秘密:'have' と 'of' が同じ発音になる理由とは

  • サマリー

  • 福井圭美|シニアトレーナー

    ドクターDイングリッシュ
    ベテラン発音トレーナーの一人

    慶応法学部卒、企業研修トレーナー
    としての経験が豊富

    幼少時より海外各地に在住

    今日は、have とofという単語が、同じ音で発音されるという現象についてお話したいと思います。この動画を観ていらっしゃる方の中には、リスニングをしていて、よく知っている簡単な単語なのに、なぜか聞き取れない、と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

    I have got a lot of work to do.

    このフレーズの'have' と 'of' がなぜ同じ音に聞こえるのか?

    日本語と英語では発声が異なります。

    ①英語は喉を開いて脱力する
    ②息の流れの中でフレーズを一息に発音する
    ③リズム(長短の波)がある

    長短の波は内容語(単体で意味のある単語)と機能語(単体では意味を作らない補助的な単語=冠詞、前置詞等)で、内容語が長く機能語が短く発音されることにより波ができていく。

    日本語は全ての音を粒を揃えて滑舌よく発音するのが美しい日本語とされているが、英語は全然違う。長いところは長くだすが、短いところは曖昧に短くぼそっと出す。その方がなめらかな流れができて流暢さが生まれる言語。まずはそのイメージをしっかりと持って認識することが大事。

    機能語は短く曖昧にぼそっと発音されるおまけみたいな音。波は声の高さではなく、水平方向で息を出して戻ってきた、脱力しきったボトムエリアでぼそっと出す=します。そうするとそこで発音される音は全て曖昧になる。音を作っているのは母音で、そのほとんど全てがuh で代用されます。

    では実際に、いくつかの機能語を発音する練習をしてみましょう。

    ①OF
    本来の音は/ɑːv/ ですが、
    機能語として存在するときは
    /əv/ となります

    ②AT
    本来の音は/æt/ ですが、
    機能語として存在するときは
    /ə(t)/ となります

    ③TO
    本来の音は/tuː/ ですが、
    機能語として存在するときは
    /tə/ となります

    ④ON
    本来の音は/ɑːn/ ですが、
    機能語として存在するときは
    /ən/ となります

    ⑤AS
    本来の音は/æz/ ですが、
    機能語として存在するときは
    /əz/ となります

    ⑥AND
    本来の音は/ænd/ ですが、
    機能語として存在するときは
    /ən/ となります

    内容語を長くはっきり
    機能語を短く曖昧に発音
    滑らかな波を描きます

    I have got a lot of work to do.
    /aiv GAH duh LAH duv WURK tuh DOO/

    ①of (機能語で /uv/ )
    It’s one of the best.
    /its WAH nuv the BEST/

    ②have (機能語で /uv/ )
    You have been through a lot.
    /yu(v) bin THROO uh LAH(t)/

    ③at (機能語で /ut/ )
    He’s good at playing tennis.
    /hiz GOO du(t) PLE in TE nis/

    ④to (機能語で /tuh/ )
    I need to do that.
    /uh NEE duh DOO thut/
    (T-flapping)

    ⑤as (機能語で /us/ )
    As soon as possible
    /uz SOO nuz PAH si bol/

    ⑥and (機能語で /un(d)/ )
    You and I are friends.
    /YOO uh NAI er FRENz/

    ⑦can (機能後は /kun/ )
    I can do that
    /ai kun DOO thu(t)/

    ⑧should (機能語で /shu(d)/ )
    I should keep that.
    /ai shuh KEEP thu(t)/

    今日の練習を通して、機能語はボトムエリアで短くぼそっと曖昧に発音されるために、ほとんどの場合においてuh という音に変わってしまうということがおわかりいただけたのではないかと思います。仕組みを理解して音に慣れていただくことで、リスニング力もUPに繋がるので、是非意識して練習してみてください。

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あらすじ・解説

福井圭美|シニアトレーナー

ドクターDイングリッシュ
ベテラン発音トレーナーの一人

慶応法学部卒、企業研修トレーナー
としての経験が豊富

幼少時より海外各地に在住

今日は、have とofという単語が、同じ音で発音されるという現象についてお話したいと思います。この動画を観ていらっしゃる方の中には、リスニングをしていて、よく知っている簡単な単語なのに、なぜか聞き取れない、と悩まれている方も多いのではないでしょうか。

I have got a lot of work to do.

このフレーズの'have' と 'of' がなぜ同じ音に聞こえるのか?

日本語と英語では発声が異なります。

①英語は喉を開いて脱力する
②息の流れの中でフレーズを一息に発音する
③リズム(長短の波)がある

長短の波は内容語(単体で意味のある単語)と機能語(単体では意味を作らない補助的な単語=冠詞、前置詞等)で、内容語が長く機能語が短く発音されることにより波ができていく。

日本語は全ての音を粒を揃えて滑舌よく発音するのが美しい日本語とされているが、英語は全然違う。長いところは長くだすが、短いところは曖昧に短くぼそっと出す。その方がなめらかな流れができて流暢さが生まれる言語。まずはそのイメージをしっかりと持って認識することが大事。

機能語は短く曖昧にぼそっと発音されるおまけみたいな音。波は声の高さではなく、水平方向で息を出して戻ってきた、脱力しきったボトムエリアでぼそっと出す=します。そうするとそこで発音される音は全て曖昧になる。音を作っているのは母音で、そのほとんど全てがuh で代用されます。

では実際に、いくつかの機能語を発音する練習をしてみましょう。

①OF
本来の音は/ɑːv/ ですが、
機能語として存在するときは
/əv/ となります

②AT
本来の音は/æt/ ですが、
機能語として存在するときは
/ə(t)/ となります

③TO
本来の音は/tuː/ ですが、
機能語として存在するときは
/tə/ となります

④ON
本来の音は/ɑːn/ ですが、
機能語として存在するときは
/ən/ となります

⑤AS
本来の音は/æz/ ですが、
機能語として存在するときは
/əz/ となります

⑥AND
本来の音は/ænd/ ですが、
機能語として存在するときは
/ən/ となります

内容語を長くはっきり
機能語を短く曖昧に発音
滑らかな波を描きます

I have got a lot of work to do.
/aiv GAH duh LAH duv WURK tuh DOO/

①of (機能語で /uv/ )
It’s one of the best.
/its WAH nuv the BEST/

②have (機能語で /uv/ )
You have been through a lot.
/yu(v) bin THROO uh LAH(t)/

③at (機能語で /ut/ )
He’s good at playing tennis.
/hiz GOO du(t) PLE in TE nis/

④to (機能語で /tuh/ )
I need to do that.
/uh NEE duh DOO thut/
(T-flapping)

⑤as (機能語で /us/ )
As soon as possible
/uz SOO nuz PAH si bol/

⑥and (機能語で /un(d)/ )
You and I are friends.
/YOO uh NAI er FRENz/

⑦can (機能後は /kun/ )
I can do that
/ai kun DOO thu(t)/

⑧should (機能語で /shu(d)/ )
I should keep that.
/ai shuh KEEP thu(t)/

今日の練習を通して、機能語はボトムエリアで短くぼそっと曖昧に発音されるために、ほとんどの場合においてuh という音に変わってしまうということがおわかりいただけたのではないかと思います。仕組みを理解して音に慣れていただくことで、リスニング力もUPに繋がるので、是非意識して練習してみてください。

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