『主体性とは何か?なぜ「主体性であれ」と他人が言うのがおかしいのか │ 哲学ラジオ』のカバーアート

主体性とは何か?なぜ「主体性であれ」と他人が言うのがおかしいのか │ 哲学ラジオ

主体性とは何か?なぜ「主体性であれ」と他人が言うのがおかしいのか │ 哲学ラジオ

無料で聴く

ポッドキャストの詳細を見る

このコンテンツについて

本シリーズは哲学科卒の私うぇいが、哲学っぽい話題をざっくり解説する音声コンテンツです。今回は、「人間の主体性」をテーマにお話ししました。主体性とは、自分の人生の主導権を持つことです。今風に言えば、「自己効力感(Self-efficacy)」があるとうことかもしれません。主体は、意図や目的に即して他者や世界に働きかけます。また主体は理性的に思考し行為するので、自然のままではない(都度湧き上がる情動に流されない)のです。デカルトやカントといった強固な「主体」概念を構築した哲学者も簡単に紹介しました。最後に、現代で「主体的に生きる」とは、「良心(本心)に背かずに済む環境を意図的に構築しようとすること」だと話しました。話すスピードがゆっくりに感じられる方には、倍速視聴がおすすめです。▼主な内容- 主体的であることは自分の人生の主導権を持つこと- デカルトは「我思う、故に我あり」と述べ、近代的自我を確立した- カントは自分で考えることができる人間を「大人」とみなし、自律していると考えた- 「主体」になるための条件は厳しい。そのため日々自分で調整して「主体」になることが求められる- 自分なりの生き方を自ら探究することが重要。他人は主体性を強要できない。他人の「主体的であれ」というメッセージは、「指示されなくても会社や社会のためになるための行動をしてくれ」というメッセージに過ぎない。▼使用文献ルネ・デカルト『方法序説』谷川多佳子訳、岩波文庫、1997年https://amzn.to/3ROc9Jhカント『永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編』中山元訳、光文社古典新訳文庫、2006年https://amzn.to/3LkKlbPカント『純粋理性批判』原佑訳、平凡社ライブラリー、2005年https://amzn.to/3VQfVD5御子柴善之『カント 純粋理性批判 シリーズ世界の思想』角川選書、2020年https://amzn.to/4btNHnc御子柴善之『自分で考える勇気──カント哲学入門』岩波ジュニア新書、2015年https://amzn.to/3UmKv6V石川文康『カント入門』ちくま新書、1995年https://amzn.to/4dE52vo千葉雅也『現代思想入門』講談社現代新書、2022年https://amzn.to/4fBmram内田樹『寝ながら学べる構造主義』文春新書、2002年https://amzn.to/3HisgN8 ▼参考・関連文献マルティン・ハイデガー『存在と時間』熊野純彦訳、岩波文庫、2013年https://amzn.to/4b0mY1oジャック・デリダ『グラマトロジーについて(上)』足立和浩訳、現代思潮新社、2012年https://amzn.to/3ykcNaO⁠高橋哲哉『デリダ──脱構築と正義』講談社学術文庫、2015年 ⁠https://amzn.to/45rPQyl宮﨑裕助『ジャック・デリダ──死後の生を与える』岩波書店、2020年https://amzn.to/488xWlSエマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』藤岡俊博訳、講談社学術文庫、2020年https://amzn.to/3VouUUt小泉義之『レヴィナス──何のために生きるのか(シリーズ哲学のエッセンス)』NHK出版、2003年https://amzn.to/4ciVBkb國分功一郎『中動態の世界──意志と責任の考古学』新潮文庫、2025年https://amzn.to/46Js8R3今井悠介『体験格差』講談社現代新書、2024年https://amzn.to/40fMf5y中室牧子『科学的根拠(エビデンス)で子育て──教育経済学の最前線』、ダイヤモンド社、2024年https://amzn.to/40dVzH8中室牧子・津川友介『「原因と結果」の経済学──データから真実を見抜く思考法』ダイヤモンド社、2017年https://amzn.to/3PgloAf宮口幸治『ケーキの切れない非行少年たち』新潮新書、2019年https://amzn.to/41UwIcW泉谷閑示『「普通がいい」という病』講談社現代新書、2006年https://amzn.to/46eT9JS片岡一竹『ゼロから始めるジャック・ラカン──疾風怒濤精神分析入門 増補改訂版』ちくま文庫、2023年https://amzn.to/4cljZlL坂上裕子『問いからはじめる 発達心理学 改訂版──生涯にわたる育ちの科学』有斐閣ストゥディア、2024年https://amzn.to/4gA8okR籾山洋介『認知言語学入門』研究社、2010年https://amzn.to/3A2Ih5J今井むつみ『ことばと思考』岩波新書、2010年https://amzn.to/4d20krg今井むつみ・秋田喜美『言語の本質──ことばはどう生まれ、進化したか』中公新書、2023年https://amzn.to/3BR7LUO〇遺伝的環境について長谷川寿一・長谷川眞理子・大槻久『進化と人間行動 第2版』東京大学出版会、2022年https://amzn.to/3Xc55JV五百部裕・小田亮編『心...
まだレビューはありません